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《赤井夢》Happiness{R18}

第17章 相似




『まさか…泥棒!?』


嫌な考えが思い浮かび、昴さんが心配で
急いで玄関から入ると洗面所の方から話し声が聞こえた。


それは若い女性の声だったけど…


何かあったのかと思い洗面所に向かうと、制服姿の女子高校生が昴さんに蹴りを喰らわしているところだった。




『え…ええ……なにこの状況…』

「若山先生!?どうしてここに!?」

『あ…!誰かと思ったら蘭ちゃんか!』

「蘭の知り合い?先生って…どういうこと?」


とりあえず尻餅をついている昴さんが心配で彼の元に駆け寄った。



『昴さん、大丈夫ですか?』

「ええ、平気です…美緒さん
思ってたよりも来るの早かったですね。」

『あはは…外寒くてつい早歩きになっちゃって』

「…本当だ、手が冷たくなってますね。」

いきなりギュッと手を握られて赤面していると
私達の様子を見ていた女子高校生2人に声をかけられた。



「あのー…若山先生、
一体どう言う事なのかそろそろ説明して欲しいんですけど…」

『っ、ご、ごめん!そうだよね!』

握られている手をパッと離してから
みんな一緒に洗面所から出て昴さんのことを2人に紹介した。




『えーっと…
こちらは沖矢 昴さん。東都大学の大学院生です。
最近住んでいたアパートが火事になっちゃったから
ここに居候する事になったって江戸川くんから聞いてるんだけど…』

「えぇ!?新一は知ってるんですか?」

『コナン君がメールしとくって言ってたから知ってると思うよ。』


っていうか同一人物だから知ってるに決まってるけどね…。


「それで…若山先生はどうしてここに?」

『借りてた小説を返しに来たの。
私の担当してるクラスが学級閉鎖になって午後から休みをもらって暇になっちゃったから、また別の小説を借りようと思ってね。』

「そうだったんですね…。」

「私は蘭の友達で鈴木 園子っていいます!
若山先生!いきなりですけど質問いいですか?」

『え?』


園子ちゃん、という子は茶髪のショートヘアで
活発、と言う言葉がぴったりな女子高生。

そんな彼女がニヤニヤしながら私と昴さんに目を向けている。



……なんだか嫌な予感しかしない!


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