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《赤井夢》Happiness{R18}

第15章 空虚



『ゲームじゃあるまいし…
リセットなんて出来るわけないでしょ!?
私の生徒が暮らす大事な家を一夜で黒焦げにして…!
思い出だってたくさんあったはずなのに!
どうしてこんな酷いことが出来たんですか!?』


犯人の心理が私には全く理解できなかった。


大家さんに正直に話していれば
開人くんの家が無くなることなんてなかったのに…!


何だかすごく悔しくて、気がつくと私の目から涙が溢れていた。



「この先生の言う通りだ。
リセットなんかさせやしねぇぞ…たっぷりと償わせてやるから覚悟しとけ!」


警部さんは私の言葉に後押しをしてくれて
犯人の真壁さんはそのままパトカーに乗せられていた。


その様子を見ながら溢れた涙を手で拭おうとすると
誰かが私にハンカチを差し出してくれた。



「良かったらこれ、使って下さい。」

『えっ…いやいや!大丈夫ですよ!』



ハンカチの主は赤い人である沖矢さんで…
私が断ってもなかなかハンカチを引っ込めてくれなかった。


「手で擦ると目を痛めるかもしれませんよ。
使って下さい。」

『…は、い……ありがとうございます…。』


何だかこの人、穏やかな顔してるのに圧がすごいな。


沖矢さんから借りたハンカチで涙を拭っていると
1人の刑事さんの元に病院から連絡があり
開人くんの意識が戻り、父親の大家さんも手術が無事に成功したと聞かされた。




「でも謎が一つ残りましたよねぇ?」
「コナンが黒白くんって呼ばれてたやつだろ?」
「黒と白の車なんてあったっけ?」


探偵団の3人が考えていると警部さんがすぐにそれはパトカーだと答えていた。


「警察顔負けのこのボウズのあだ名にゃうってつけってわけだ。」

「えへへ。」


…確かに江戸川くんの推理は本当に凄くて
やっぱり彼は名探偵なんだなって思わされるには十分だった。




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