第12章 同僚
side 赤井
「ねぇシュウ、あなた最近どこで寝てるの?」
某ホテルでFBIの捜査会議を行い、それが終わったところで同僚のジョディに声をかけられた。
「他の捜査官に聞いたけど
あまりホテルに帰っていないそうじゃない。」
「…美味い飯を食わせてくれる所を見つけてな、
最近はそこで仮眠を取っている。」
「まさかそれって…女の部屋じゃないでしょうね!?」
…こういう時の女の勘は侮れんな。
否定したところでその後の説明も面倒だから
俺は素直に認めることにした。
「確かに女だが…お前も知っている奴だぞ?
若山 美緒、あいつの所だ。」
「えぇ!?
この前コナン君が怪しいって言ってた女性よね?
ジェイムズからあの人はシロだって聞いてはいるけど…
大丈夫なの?」
「ああ。
何か秘密はあるようだが、あいつは悪い女じゃない。」
美緒を庇う俺の様子を見てジョディは顔をニヤけさせていた。
「随分あの人のこと気に入ってるのね?」
「…まぁな。」
「私にも今度会わせてよ!一度話をしてみたいわ!」
確かにジョディには紹介しておいた方がいいかもしれない。
女同士だし、俺に何かあった時にはコイツを頼るよう美緒に伝えておくか。
今度の美緒の休みの日に会う予定を組み
その日はすぐにやってきて俺とジョディは待ち合わせのカフェを訪れた。
すでに美緒は店に到着していて
久しぶりに見る彼女の笑顔は
相変わらず気分が癒されるような優しいものだった。
色々と話をしている最中
仕事の電話がかかってきてしまい俺は先に店を出た。
当分美緒の作った飯が食えないし
今度いつ会えるか分からないことを憂鬱に感じながら仕事に向かった。