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タカラサガシ【キルア】

第2章 出会いと疑いと


「うわぁ!ここの魚活きがいい!」
釣り道具なんて作っている暇もないのでいつもの捕まえ方でゲットする

「はあ、ここに暮らせたら大分助かるんだけど…」
幸いにもここは自然豊かだ。物騒な動物は多いが、野宿生活をしている私たちには暮らしやすい条件が揃っていた。
取れた魚を手早く処理した。血の匂いはやはりなれない…

「きく呼んできたほうが良かったかな…?」
そう1人でぽつりと呟くと
キ「やっと見つけた!」

「え…?」

キ「もー、お前足はえーな。ついさっき姿が見えないと思ったらこんな所に来てたのか?」

「えっと…なにか用かな?」

キ「別に、他の人たちも分かんねー感じで暇だったし探しに来ただけ。それ、料理に使うの?」

「…うん」
キ「へー」
私は手が魚の血でぐちゃぐちゃになったまま話を続けていた。この異臭はやっぱり鼻につく。血は鉄分が含まれているから鉄の匂いと同じと言うけれど、それは私の中では違うし感覚もプラスされたら意味もない。限界が近く手が震え始めた
「きっ、キルア君!」

キ「何?」

「お願いがあるの!」






キ「ねえ、なんで俺が魚捌いてんの」

「あ、あはは。ごめんね」

情けない。初対面の人に料理手伝わせるなんて…けどこれ以上血を扱っていたら危なかった。妥当な判断…だと思いたい…
「ーで、その真ん中にある太い骨を抜き取れば終わり」

キ「うへー気持ち悪かった」

「ごめんなさい」
第一印象が魚の人とか最悪…
キ「料理ってこんな手間かかるんだな。知らなかった」

近くの川で手を洗っているキルア君がぽつりと呟いた
「したことないの?」

キ「ああ、いつも召使いに任せてるからな」

「大きいとこの住まいなのね」

キ「逆にお前はいつもこんなことしてんの?」

「うん、私たちはお金がないし。自分で調理したものっていつもよりは何十倍も美味しいと思う。」

キ「へえ、いつか食べてみたいな…」

「ふふっ、いつかね。あ、そうだ!これお礼ね」

キ「これさっき捌いたやつじゃん」

「スシは生の魚を長方形状の酢飯に乗っける料理。美食ハンターの人が審査員だからそう簡単には通らないと思うけど、私が手伝えるのはこれくらい」

キ「ふーん。とりあえずありがとう」

「いいえ」
ぎこちなかったけど上手く会話できたかな?
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