第6章 新たな旅
キ「よくわかんないな…無理矢理であれ早いに越したことはないじゃん」
ウィングさんはゆっくり起こす方を推していた。それが不服だったのかそんな質問が返って来た
ウ「これは外法と呼ばれる裏技ですよ?正しい順序を踏んでいない。未熟な者、悪意のある者が行えば死ぬことだってある!」
ゴ「?…でもウィングさんは未熟でもないし、悪意も感じない」
キ「だから聞きたいな。何故本当のことを言う気になったのか」
ウ「…惜しかったのですよ。知らなければ、必ず痛い目を見る。
あのクラスにいるのは全員が念の使い手です」
「!」
ウ「そして念を知らない者が上がってくると必ず洗礼を受けます。即ち念による攻撃。
つまり私が今から行う事を更に荒っぽくやるわけです。別に死んでも構わないというつもりで。その攻撃に耐え、生き残った者があそこに棲んでいるのです。しかし、その代償は大きい。行けば分かります。だから先に知っておいて欲しかった、
色々と勿体付けて脅しましたが、君達ならこの方法で確実に目覚めるでしょう。それだけの素質がある!資格も!」
二人は上着を脱ぎ、ウィングさんのオーラを浴びることとなった
「ど、どんな感じ?」
ゴ「う…うーん…何かぶよぶよした膜に包まれてるみたい。それに、まだ背中押されてないのにぐん!って圧があるよ。凄く熱い…」
ウ「行きますよ」
そしてウィングさんが錬を発動させた、と同時に背中をドンと押した
見えない。けど彼らが何かを感じているのは分かった
ゴ「湯気!そう湯気みたいだ!やかんから噴き出す蒸気とそっくりだ!」
キ「全身から思い切り立ち上がってるぜ!けどこれ迸ってるけどヤバくね!?」
ウ「生命エネルギーですから、そのまま出し切ると全身疲労で立てませんよ」
キ「やっぱり!!」
ウ「良いですか?オーラを体にとどめようと考えながら構えて下さい!目を閉じて自分が一番楽だと思う構えで!
そしてオーラが血液のように全身をめぐっているよう意識してください!目を閉じて、頭のてっぺんから右の肩、手、足、と通りそして左側へ…そしてその流れがゆっくりと止まり、身体の周りを揺らいでいるイメージを思い浮かべるのです!!」
彼らも見よう見まねでやってみる。二人の動きがピタリと止まった時、ウィングさんが良いでしょうと顎を引いた