第5章 塀の先には…
考えさせて下さい。そう言ってその場をやり切った
キキョ「ミルキ、後は手筈通りに」
ミ「はい」
「?」
キキョ「今は世界中が気になっているのよ。貴方の親ですら知らない”貴方”という存在にね」
含み気な言葉を残して部屋を去って行った
ミ「さあーてと、何しようかな?まずはその身体がどの位強いのか確かめるとするか。やっぱり定番の火炙り?いや、水攻めと切り落としも捨てがたい…」
私達に背中を向けて何か道具をいじり始めた。ああ、やっぱり拷問はするのね
ミ「まあ、まずは顔を拝見するとしますか。残ってる写真はまだ幼かったし、もう歳だからいい身体になってるんじゃない?」
フードに手をかけた時、藤に代わろうとスッと目を閉じる。その時だった
キ「おい、
俺のダチに手出すと……
殺すぞ」
ミ「ひっ」
一瞬で威圧した。私を庇った理由は分からなかったが代わる必要はなかったようだ
キ「………ねえ、ビオラが来てるってことは
あいつらも来てんの?」
不意にキルア君が聞いてきた。表情はどこか俯きがちだった
「うん…」
キ「そか…」
会話は単発的で終わった
暫くすると銀髪の老人がここを訪れることになる。
「もうよかろう、ミルキ」
ミ「ゼノじいちゃん!でもこいつ全然反省してないぜ!」
ゼノ=ゾルディック…
名前は余り聞かないが、ここの人間だという事は気配から分かる。キルア君からすればおじいちゃんに当たるのか
ゼ「キルア、もう下がってよいぞ」
キ「はーい」
ガチャンと鎖を自ら引きちぎって破壊し、拘束を解いた
キ「あー痛かった」
と、何とでもないような声色で腕を回すキルア君
キ「兄貴、俺反省はしてないけど悪いとは思ってるんだぜ?だからわざわざ捕まってやったんだし」
ゼ「それとキルア、シルバが呼んでいたぞ」
キ「親父が…?
分かった。
ほい、お前も行くぞ」
「わ!」
急に拘束を解かれてバランスを崩す。え、というか私も?
ミ「お、おい!!そいつはまだ話が終わってな…」
ゼ「もう好きにさせればよかろう」
二人の会話が出て行った部屋から遠巻きに聞こえた。
どうしよう、後で殺されたら