• テキストサイズ

タカラサガシ【キルア】

第5章 塀の先には…


「一族以外の方が入るには、あちらの隣にある扉から入らなくてはなりません。しかしあちらも監視員が日中通して配属されているので特別な理由がない限り簡単には入れません」

ゴ「ねえお姉さん、あそこって本当にあの扉しか入れないの?」

「………坊や聞いてた?入ったら出られないの!死んじゃうのよ!?」




「要はそれぐらいの実力だってことだろ?」




見ると明らかに観光目的でない男がいた。男は荒々しく警備員のおじさんがいる小屋の近づき、鍵を奪って入って行ってしまった

ゴ「おじさん大丈夫?」
「ああ、私はいいんだが…はあこれじゃまたご主人に叱られちまうよ…」

何の話だと首をかしげると、扉が開いた。随分と早いなと視線を向けると、

獣の手が出て来た。ズルリと落としていったのは肉が綺麗にはぎ取られた頭蓋骨だった


「きゃああああ!!」
「えー皆さまお分かりの通り…」
「そんなこといいから早くバスを出してくれ!!」


これが…殺し屋界の頂点に立つ者が集う場所…

「君たちも早く!」
ゴ「あー…いいよ俺達は。ここに残る」

「………」





き「怖いなら元から来なければいいのに…」
慌てて来た道を去るバスを遠目に見ながらきくは”ケッ”と吐き出した


き「ね、お姉ちゃん」

「………うん」

ゴン君達は先程のおじさんの元へ交渉に行っている。私達は外で大人しく待っていた。

『気がかりが多すぎる…』


今は人から離れた場所で静かにこの頭をどうにかしたかった












駄目だ、結局私は化け物なんだよ。あの時躊躇いもなくナイフを刺せたのも、恐怖で身体が動かなかったのも、



”勝手に動いてた”


でもそれを誰が信じようか。傍から見ればただの死刑執行人だ。そのように造られたのだから







このままじゃ、いつか必ずどこかで


仲間を裏切る









ゴ「ビオラ!」

「!?」
視線を上げるといつの間にか三人とも揃っていた

ゴ「もーさっきから呼んでるのに。おじさんが門を開けてくれるって。行こう」




「………あの、








私ここで待っててもいいですか?」

これが私なりに出した決断だった

/ 93ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp