第3章 1つ目のタカラ
その日の夜、私達は河川敷に腰掛けていた
「星が綺麗だねー」
キ「ん」
「まあ、毎日見てるけど。電気も水も通ってないから暗くなったら寝てるしね」
キ「野宿生活かぁ…逆に俺は羨ましいかも」
「どうして?」
キ「自由って感じがしてさ…」
キルア君の瞳が悲しさを物語っていた
「キルア君、私の話をする前に1つ聞きたいことがあるんだけど…」
キ「なに?」
「キルア君って殺し屋か何か?」
キ「!」
「さっきの戦いで確信した。あの目は常に獲物を追っている目だ」
キ「…………………………………
だったらどうするんだよ…………」
「え?」
キ「お前は何を思って、何を考えて、何をするんだよ………」
キルア君がか細い声でそう呟く
((グイッ
私は横向きのキルア君の顔を正面に向けさせた
キ「なっ、///ちょっ!やめろ!!!」
「大丈夫?怖がってるよ?」
キ「なっ…!!誰が…」
「痩せ我慢しないで。私、目を見れば大抵のことはわかるの」
キ「…!」
「私の悪い癖」
キ「…」
「大丈夫、私はキルア君が怖がるような答えは持ってない。
どう思って、どうするか…ねぇ…まずは驚く、それで共感する。今まで私も秘密話せてなかったし…後は…」
キルア君は黙って私の話を聞いていた
「つまり私はそんなことで関係辞めるとか話さないとかしないってこと!前にも言ったけど、私はキルア君のこと信用してるから。根拠はないけど」
キ「……………バカかよ…だって俺、殺人鬼なんだぜ?いつお前らを裏切って殺すかもわかんないのに」
「………んー、じゃあ言い方を変える。これは私個人の意見だけど私はキルア君になら殺されてもいいよ」
キ「は?」
「誰が知らない大人の人に殺されるより、私と話してくれた、関係を持ってくれた貴方に殺されたいの」
キ「…」
「あ、もしもの話だよ」
キ「そか…」
「いつも殺し屋の訓練してるの?」
キ「まーね」
「ふーん…つまんないとか辞めたいとか思ってるでしょ」
キ「んー………………ゑ!?」
「見ればわかる」(クス)