第3章 1つ目のタカラ
〜覚えてますか 貴方の思い出と転がるような笑顔
信じていますか 忘れまいと誓ったあの約束
貴方は今何処で何をして…側には誰かがいるのでしょう
これはこれは遠い貴方の物語〜♪
ゴ「綺麗な歌声だね!」
「わっ!なんだゴン君か…」
ゴ「驚かせてごめんね、なんか歌か聞こえるなーって思っあとを追ってきたらここに来て…」
キ「あまりにも場に似つかない声だったから不思議でさ。呑気なもんだな、他の人は自分のターゲットが誰なのか誰に狙われてるのかびびってピリピリしてんのに…」
ゴ「まさかビオラの声だとは思わなかったよ!」
「は、ははは…私ったら油断なんて…」
ゴ「ねえ、なんて歌なの?」
「なんて…そういえば名前聞いたことないなあ…お母さんが昔よく聞かせてくれた歌だったから今でも覚えてるの。不安になった時によく口ずさむんだ。気が紛れるから…」
ゴ「子守唄みたいだね」
「……そうだね、間違ってないかも…ピンキーにはよく歌ってたから…」
ゴ「そういえばビオラの試験受けた理由聞いてなかったね。なんで受けたの?」
「うーん…私達まだ全然お金ないし野宿生活だから資格があれば楽になるかなって…」
ゴ/キ「「野宿!?」」
ゴ「大丈夫なの?二人とも女の子だし危険じゃない?」
キ「家には帰らないのかよ!」
「家か…今のところはその予定は全くないよ。帰ったら酷い目に遭うもの。味方なんて今は1人も…」
キ「あ…だから家族崩壊…」
ゴ「?」
キ「前にこいつから聞いたことあるから…」