第2章 出会いと疑いと
「あ、キルア君。私言わなきゃいけないことがあって…」
キ「何?」
「あ、ありがとう…
でいいのかな?」
キ「へ?」
「2次試験の時外野から守ってくれたでしょ?」
キ「あ、ああ(気づいてたのこいつ!?)」
「あの時は私達でもどうにもならなかった。本当にありがとう」
キ「やめろよ…こういうの慣れてねーし…///」
「…あのね、私初めから信じてた気がするのキルア君のこと」
キ「ビオラ…
俺は信用していい相手じゃねえよ…」
「え、何?」
キ「いや、何でもねえ。そんなことよりお前も程々で寝ろよ?夜更かしは美容の敵だとかなんとか言うだろ」
「ははっ、私には必要ないから大丈夫」
キ「なんだそれ(笑)じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい」
私には分かるキルア君がまるで沸騰した鍋に蓋をするように抑えている殺意。キルア君、もしかして貴方も…
「信じてるよ、私。貴方がどんな人であろうと私は貴方を信じたいの」
ーー
キルアside
キ「信じてる…ねぇ」
俺はバラバラになった死体を見下ろして呟く。心の契約は御遊びだけにしろ、そうやって育てられた。ゴンは意外にも俺が殺し屋だってことに驚き怖がらなかった。いや、あいつが例外なだけかもしれない。ビオラは不思議だ。あいつのコロコロした声を聞くと何かが和らいでくる。まるでキツく締められたリボンを解くような
キ「はぁ…これは誰か片付けてくれんだろ」
俺はそう言って床に着く