第5章 海いこうぜ![5]
ぼんやりとの言葉を繰り返せば、どうやら思い出したらしい。
寝起きドッキリを仕掛けられると昨晩言われたことを。
『え?!あ!あぁ?!ごめん!皆さんおはようございます!』
ベッドから飛び起き、周りを見回してからぺこぺこと頭を下げる。
もまたベッドから出れば、看板を掲げにぱりと微笑んだ。
『テッテレー、寝起きドッキリでしたー!』
『龍が一番ビビってたな』
『一番声でっかかったの楽だけどね。みなさーん、TRIGGER3人の寝顔いかがでしたか?もー、たまらん…これ私ここだけ切り抜いて永久保存します』
TRIGGER狂い女優を遺憾なく発揮したところで、龍之介がバスローブを羽織り天と楽の隣に並ぶ。
ひとまずコーナーを閉める為、は微笑みカメラに向いた。
『それでは次のコーナー行っちゃいましょう!まったねー!』
カメラに手を振り、カットがかかった所ではマイクと看板を返し龍之介の元へ向かう。
「、お前俺たちの寝顔なんか見慣れてるだろ」
「ん?まぁね。私が起こしに行くことよくあるし」
「いや、面白かったよ3人とも!ちゃんも朝からありがとう!おかげで良い画が撮れたよ!」
4人で話していればプロデューサーがご機嫌に近づいて来る。
「それにしても…十くんが女の子連れ込んでなくて良かったよー」
「あはは、俺はこの子に夢中なんで」
「ふえ…」
「いいねぇ、両片思い!」
ぽふりと頭を撫でられはうっかり照れて龍之介を見上げる。
実は昨晩この子を連れ込んでついさっきまで一緒に寝ていたのは秘密である。
「朝早くに起こしちゃってごめんね」
「いえ、そろそろ起きようと思ってた時間なので」
朝食は7時から。
天は早く起きて軽く走るつもりだったらしく、そんな天に龍之介とが一緒に走ると言い出し、なら俺も、と楽も参加することになり、4人でホテルの周りをジョギングすることとなった。
「着替えたら龍の部屋の前集合ね」
「あ、の部屋の前でもいい?俺荷物全部のとこだから」
「…道理で部屋すっげぇスッキリしてると思った。俺らが止めた時分かったっつってたろ、龍」
「うん、言ったけど。やっぱりと一緒が良いなって」