第4章 海行こうぜ![4]※
「っん、は…」
「いつまでも、ホント可愛い」
「そんな褒めたら照れる…、ん?酔い醒めちゃった?」
「ううん、さっきより少しは冷めたけど…まだ酔ってるからが欲しくてたまらない」
「龍くん…いいよ、龍くんが欲しいだけあげる。だから、龍くんもいっぱいちょーだい?」
照れ臭そうに、けれどこてんと小首を傾げて見上げてくるに、龍之介の中の獣が首をもたげた。
「全部あげる」
「ん……っ、龍くん…急、に…んぁ」
腿を龍之介の掌が這い、上がって来るその手にひくりと反応していれば、突如部屋に備え付けられている電話が鳴る。
という事は、今回の撮影に関しての電話の可能性が高い。
「なんなの今日!!」
「仕事で来てるからある程度の覚悟はしてたけどね」
苦笑しながら龍之介が電話に出ようとするところをが止める。
そして思い出した。
ここはにあてがわれた部屋であることを。
「そうだった」
「ふふ、いい子で待っててね?もしもし、です。あ、万理さん」
『、休んでるとこごめんね。明日の朝なんだけど』
「はい、7時に朝食でしたよね」
『それが、朝5時に寝起きドッキリしようって企画がさっき出て…』
「寝起きドッキリ…え?!私のとこ来るんですか?!」
『いやいや、逆。が起こしに行くドッキリ仕掛け側だよ』
「あ、そうなんですね。で、誰のとこ……まさか…」
誰か思いついたのか、が呟きながら龍之介に視線を向ければ、電話先で苦笑が漏れる。
『察しが良いね。十くんの所行こうってなって…十くんというか、TRIGGER3人に仕掛けようって』
「よく姉鷺さんが許しましたね」
『ユキは寝起き悪いし、モモくんは起きちゃってる可能性があるからRe:valeは難しいって岡崎さんに言われちゃって。ならプライベートが謎に包まれているTRIGGERの、せめて寝顔だけでもって』
「うーん、天は起きちゃいそうな気もしますけど」
『それはそれでありって事で』
ならば百が起きちゃってるのも問題ないじゃないかと思うが、Re:valeに関して問題なのは千なのだろう。
どれだけ寝起きが悪いのか逆に見てみたい気もするが、彼をよく知っている万理も同意したのなら悪いどころか危険なレベルなのかもしれない。