第3章 海行こうぜ![3]
『俺は…そうだなぁ…笑顔が可愛い子かな』
「絶対しか思い浮かべてないわよ、あの顔」
「ですねぇ…」
「周りの子達にも、視聴者にもバレバレですね、十さん」
「というか、皆さんに当てはまるというか…」
岡崎のその言葉に、マネージャー陣は確かに…と頷く。
「みんな好きだなぁ、さん」
「分からないでもないけど…」
「ちゃん流石すぎます…」
大人の話が続く中、お祭り組はそれぞれ屋台を満喫中。
『いすみーん!棗さーん!』
『おや、さん』
『、どうしたんだよ』
『みんなで買ったの持ち寄って食べよーって!』
『そんなに食いもん買ってないけど』
『いーのいーの。トーク目的なんだから』
の言葉になるほど、と頷き、先に集まっているメンバーの元へ向かう。
『、こっちおいで』
『はーい』
天に呼ばれ、隣に腰掛ければ大きな円卓を皆で囲んで座る。
『環、晩ご飯食べたばっかなのにそんなに食べ物買ってー』
『まだ食える』
『どんな胃袋してんの?』
テーブルに広がる食べ物のほとんどが環がかったもので占められている。
ひょいひょいと軽く摘まみながらいざトーク開始である。
『ひとまず、収録お疲れ様でした!』
『お疲れ様でしたー!』
『どうだった?今日。サーフィンから色々とやって来たけど…』
『サーフィンはなかなか難しかったですね。コツを掴んで波を正確に読み取れれば後2回くらいで出来そうな気もしますけど』
『さすが一織…!私やっと立てたばっかなのにー』
『さん、何回目なんです?』
『えーと、3回目くらい』
『和泉の予想と変わんないじゃん』
元々はやればやっただけ上達してこなせてしまうタイプである。
『一織みたいに分析とかはできないもん。ほぼ勘』
『四葉さんと同じタイプですよね、さんは。本能のままにというか、野生児というか』
『『野生児ゆーな』』
声をぴったりそろえると環は顔を見合わせて、ねー?、なー?と首を傾げる。
『四葉さんとさん、とても仲がよろしいんですね』
『環は私のお兄ちゃんですからね』
『そ。っちは俺のちょー大事な女の子』
ぼふぼふとの頭を撫で、環は頷く。