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君は水面に輝く光【番外編・短編集】

第2章 海行こうぜ![2]※




紡の言葉に、スタイリストはわかるっ!と頷く。
やがてレストランへと到着すれば、2人は入り口でそっと手を離す。

「着替え終わりました!お待たせしましたー!」
「お疲れ様。良い画が撮れたよ!2人ともありがとう!」
「お役に立てて光栄です」
「じゃあ、さんはこっちで、十くんこっちね」
「はい」
「はい!」

それぞれの席に案内され、はなぜかZOOLの面々と同席に。
夕食はゆっくりと歓談を楽しんでほしいと、カメラは回しているが特に指示はない。
各々食事を楽しんでとのことだ。

「やっと来たか」
「さん、十さんのお話沢山しましょうね」
「よろしくな、ちゃん」
「、お前虎於から離れとけ」
「みなさんよろしくお願いします!いすみん、だいじょぶだいじょぶ」

くすくす笑いながら隣に腰掛ける悠に頷けば、反対隣りの巳波に振り向く。

「棗さん、ZEROから龍くんにべた惚れじゃないですかー」
「ええ。貴女に思わず妬いてしまうくらい」
「ひぃん。負けませんからねっ!?」
「ご安心を。好みで言えば、十さんより貴女の方がタイプです」

そう言って頬をつ、と撫でられは苦笑交じりに頷く。

「あらあら…」
「おい、巳波。こいつは俺が狙ってんだよ」
「御堂さん、まだそんな事言ってんですか」
「案外俺は一途なもんでね」
「」
「龍くん」

声を掛けられ振り向けば、頭上に龍之介。
微笑み見上げれば、そっと頬を撫でられる。
偶然かわざとか、巳波の撫でたその部分だという事に、何人が気付いたであろうか。

「飲み物はバーカウンターに取りに行くんだって。一緒に行こ?」
「うん!」

手を差し伸べられ、そっと手を取り繋ぐ。
手は繋いだままは反対の手で龍之介の腕に抱き着いた。
途端に羨ましそうな視線が突き刺さるが、それもご愛敬である。

「何飲もっかなー」
「俺はとりあえずビールかなぁ」
「あとでまたお酒飲むんだよね。ゆっくりだよー?」
「うん、夜は長いしね」
「ふふ、たっぷり愛していただきますからね?」

くすくす笑いながらバーカウンターへとつけばメニューが差し出される。

「うーん、ノンアルコールカクテルって未成年飲んでいいと思う?良いですか?」

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