第2章 海行こうぜ![2]※
そろそろ移動しますよー、という宇都木の声に4人は揃って頷きその場を去る。
「紡さん、に着いてもらっていい?IDOLiSH7のみんなは俺が次のとこ案内するから」
「はい!着替えたらレストランの方向かえばいいですよね」
「そうだね。目離すとすぐ十くんの所行っちゃうから、目光らせておいて」
他のメンバーをレストランへ案内する万理の言葉にこくこくと頷き、紡は先に更衣室へと入ったの元へ。
「ちゃん、お疲れ様でした」
「紡ちゃん、お疲れ様ー!そっか、女子更衣室だから万理さんは入れないや」
笑いながら水着を脱ぎ、再度バスローブを羽織ってシャワーへと入る。
「次は夕食の撮影ですが、ちゃん食べれますか?」
「うん、大丈夫だと思うよ。夜は大人組がバーの撮影行くんだよね?」
「はい。未成年の皆さんはお祭り屋台が出るとのことなのでそちらでの撮影になります」
「楽しみだなー。りんご飴あるかなぁ」
「あると良いですね!」
シャワーを浴び、次の衣装に着替えてそのままメイクに入る。
レストランでのフレンチディナーという事で、ベージュと黒のカクテルドレスである。
「何回もメイク変えてるから顔ぱさぱさになりそう…」
「今日ちゃんとパックしなきゃダメよー」
「はーい」
メイクも終え、更衣室を出れば龍之介の姿。
彼もまた、ホテルディナー用のフォーマルなセットアップスーツに身を包んでいた。
「龍くん!かっこいい…かっこいいよぉっ!」
「お疲れ様。可愛い…今はすごく綺麗」
「ありがと。手繋いで?」
「うん、おいで」
手を伸ばす龍之介にすり寄りそっと手を繋げば、しっかりと握り返される。
この瞬間が、はたまらなく好きだ。
「早く撮影終わらないかなぁ…」
「うん。ご飯のあとも撮影1個あるもんね」
「ん、私はお祭り屋台だって」
「俺はバーで。終わったらの部屋行っていい?」
「来てくれなきゃ明日拗ねてるからねー?」
「あはは、遅くなっても絶対行くよ」
くすくす笑いながら繋がれていない手で頭を撫でれば、何とも嬉しそうな笑みが返ってくる。
「相変わらずラブラブですなぁ」
「大神さんたちは控えて欲しいって仰ってますが…あんなに幸せそうにしているのを見ると、見守りたくなりますよね」