第1章 海行こうぜ![1]
に呼ばれ振り向き、顔を寄せ合ってコソコソと小声ではない合う2人は、何とも楽しそうであり、周りのメンバーは羨まし気にそれを眺め、スタッフや一般客は2人のやり取りに神々しさすら感じていた。
「やっぱあの二人いいね」
「マネージャーとしてはヒヤヒヤもんです」
「なんかこう、ないかな?2人きりでプールバーで一杯、とか」
「はまだ17です」
「……ちゃん、大人っぽいなぁ」
ケラケラと笑うプロデューサーに、そうですかねぇ?と万理は首を傾げる。
そしてやって来た束の間の休憩時間。
御所望のかき氷の時間である。
「かっきごおり!かっきごおり!」
「、スプーンかんかんしないの。お行儀よく」
「てーんー、だってかき氷ぃ!」
「5歳児か」
「5歳児のも可愛いよ」
「……大人っぽいですか?あれ」
「うーーん…TRIGGERに甘えてるちゃんはお子様だねぇ」
くるくると見た目年齢が代わるに苦笑を隠せないプロデューサーである。
「お待たせしました!レインボーシェイブアイスです」
「わぁ…わぁ…!わーー!」
「ちょっと落ち着け」
「綺麗!」
「うん、綺麗だね」
「冷たい!」
「かき氷だからね」
「語彙力どこ行ったの」
TRIGGERに囲まれて、目の前の鮮やかなかき氷に目を輝かせる。
はい可愛い。
と全員の想いが一つになる。
「美味しい!龍くんあーん」
「ん、うん!美味しい」
「ねーっ」
「龍だけずりぃ」
「楽もあーん」
「何で龍のあーんで食わなきゃなんだよ!」
「俺じゃダメなの?!」
「仕方ない。嫌だけど僕がしてあげる。楽、あーん」
「お前もお断りだよ!」
「しょーがないなぁ、紡ちゃん!ヘイカモン!」
「わ、私ですか?!」
「なんでだよ!!テレビ的にお前だろ!!」
「TRIGGER、ちゃん混ざるとコントみたいになるの何」
かき氷というアイテム一つでここまで盛り上がるのがTRIGGERとである。
「楽は我儘だなぁ。はい、あーん」
「ん。……うん、美味い」
「リアクション薄いー」
「照れてるんだよ」
「照れてねぇよ!」
「天、あーん」
「あーん。…ふふ、に食べさせてもらうと何倍も美味しいね」