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【BL】彩るはblue【Dom/Sub・R18】

第6章 ピンチは続くよどこまでも?


23)

「…わかった。い、一回だけ…な?」

「ホント!?嬉しい、ありがとう…じゃあ朔ちゃん、こっち向いて?」


廊下側の壁際にしゃがみ込んだままで、俺はくるりとあおの方に向きを変えた。
目の前のあおと絡まる視線に釘付けになる。
穏やかでいてその中に強さを感じるGlare…


「……朔ちゃん、Come(カム/おいで)」


そう言って伸ばされた腕の中。
俺はCommandに抗うことなく飛び込み、その拍子にあおは俺を抱え込んだまま床に尻もちをついた。


「あおっ、大丈夫か」

「っ、ふふっ、朔ちゃん可愛い…っ」


そう言って俺の頬に触れたあおの手にドキッとする。


「あお……」

「朔ちゃん……Kiss(キスして)」


…たぶんそのCommandがなくてもそうしていただろう。
俺はあおの瞳に吸い込まれるようにして自ら唇を重ねていた。

数回優しく唇を食(は)んだあと、一瞬見つめ合って深くキスを交わす。

俺の後頭部にあおの手が添えられて、遠慮がちに唇の隙間から入り込んできた舌。
まだたどたどしいあおのキスが可愛くて。
俺はその舌を掬って絡ませる。


「っ、ふっ、ん…っ」


どちらからともなく洩れる吐息と上がり始める水音。

しばらくふたりでキスに溺れていた。


「っ、はっ、はぁっ、はぁ…っ」


ようやく離れた唇。
名残惜しそうにあおの瞳が俺を見つめる。


「朔…ちゃ…っ、ヤバ…っ」


ヤバいのは俺も同じだ。
さっきまでの気怠さがスッと消え去って、嘘みたいに身体が軽い。


「なに…これ?身体がすごく軽いし気分も…朔ちゃん…も?」

「ん…きちんとしたPlayが成立したってことだろうな」


あおなら、俺だけのDomに…
いやさすがにダメだよな…

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