第4章 保健室の告白。
9)
ちょ、ちょっと待っ…あおがずっと好きだったのは俺?
まさかの出来事に俺の頭は混乱中。
「俺…たぶんひざ小僧に絆創膏を貼ってもらった時から、朔ちゃんのこと好きだったと思うんだ」
いやいや、初めて会った時から…!?
「それから朔ちゃんが中学に上がって疎遠になったけど、俺、毎日朔ちゃんに会いたい会いたいって思ってて、でも俺にはどうすることもできなくて…って、朔ちゃんちゃんと俺の話聞いてる?」
まだ脳内の情報処理が追いつかない俺は、数回首を縦に振るので精一杯。
「そしたらさ、二学期になってやってきた臨時の先生が朔ちゃんなんだもん。俺嬉しくて…それに朔ちゃん…Subでしよ?」
「な…っ」
見上げたあおのキラリと光った瞳にピクッと小さく身体が震えた。
「ほら朔ちゃん、身体が反応しすぎ。ふふっ、バレバレだって」
あおはそう言うと、長椅子に座っている俺に覆い被さるような形で壁に手を付け、改めてまっすぐに視線を送る。
「ちょ…あおっ」
「ふふっ朔ちゃん…ちなみに俺、Dom」
ぐ…っ、だろうな。
そのままあおの顔がゆっくり近づく。
「……朔ちゃん……Kiss(キス/キスして)」
っ、ちゃんとしたCommand……
「な、やめ…っ」
あおの手が俺の頬に触れた。
「ほら、俺とPlay(プレイ)しよ?」
そう言ってニヤリと微笑うあおがさらに顔を近づけた。