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【呪術廻戦】じゅじゅ♡らぶR18短編集

第56章 五/夏/七/甚/直 妊娠しないと出れない電車-陸-


「七海。お前も妬いてんの?」

扉を手にかけた七海くんはピタリと止まる。
振り向いた七海くんは煽った五条先輩ではなくわたしの目を捉え、何とも切ない表情を向けてくる。

「…そうですね。私も異性の一人ですから」

「!!…」

突然、七海くんから異性を強調されてドキッとする。
同級生ではなく異性として嫉妬されている。

それじゃあまるで遠回しの告白をされているような…

「あー…マジか」

「自分で踏み抜いておいて言うなよ…」

七海くんがお手洗いに行くと五条先輩は天を仰ぎ、夏油先輩は頭を抱えている。
沈黙にも近い空気が少しばかり流れ、夏油先輩が顔を上げる。

「私も下の名前で呼んでもいいかい?」

「はい。それは全然…」

「ありがとう。なまえ」

許可を得るとサラッと下の名前を呼ばれ、あまりにもイイ声に頬が上気する。

いま思えば男の人から下の名前を呼ばれるのは久々だ。
灰原くんも七海くんも苗字呼びだし、呪術高専女子会メンバーしか下の名前で呼び合ってない気がする。

「…あれ?」
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