第61章 五/夏/七/甚/直 妊娠しないと出れない電車最終章 夏油傑
洗わせて、ではなく触らせてなのだ。
いきなり求められるキスも夏油先輩は「男としてちゃんと見てほしい」と忠告してきたようなものなのに、わたしはまだ夏油先輩のことを「真面目で優しい先輩」だと思い込んでいる。
「じゃ、じゃあ、洗い終わったら先輩の体わたしが洗います…!」
「ふふっ、嬉しいなぁ。それじゃあ遠慮なく頼もうかな」
この洗いっこはイチャイチャだけで果たして終わるのだろうか。
夏油先輩は楽しそうに泡立てて、腕から背中にかけて泡立てたタオルではなく、直接肌を撫でてきた。
「っ…ぅん…」
声、漏れちゃった。
触り方がいやらしくてゾクゾクする。
「なまえ、体にお薬まだ残ってる?」
優しく泡のついた手でなでなでしてくる。
こんな洗われ方をされたら乳首やクリトリスじゃなくても体が反応してしまう。
「の、残ってないです…っ…」
「じゃあ体が覚えちゃったのか」
「ひゃ、あああっ」
ふにっと大きな手が双方の膨らみを鷲掴んだ。
柔らかい肉を揉み込んでからツンっと固くした突起に触れ、指先でぐるりと円を描いてくる。