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【呪術廻戦】じゅじゅ♡らぶR18短編集

第54章 五/夏/七/甚/直 妊娠しないと出れない電車-肆-


「俺も話せてよかった。女の子ひとり獣の檻に放り込まれて気になってたからな」

「あは、ははは…」

獣の檻と言われ、似たようなことを思っていたのでカラ笑いが出てしまう。

「それにしてもアイツら随分長風呂だな」

「ホントですね。…あれっ?」

一番奥の座席にいたから気付かなかった。
向こうの扉に視線を向けると夏油先輩がホッとした表情をみせ、口を動かしているがちっとも聞こえない。

「え、あれ?嘘っ。開かなくなってる?」

開いたはずの扉が閉まっている。
後ろから伏黒さんの腕が伸び、血管が浮くほどの力が加わるも扉はビクともしない。

「参ったな。完全に遮断されたみたいだ」

「え。なんで」

「さあ?俺にもわからん」

何でも知っていそうな伏黒さんは肩をすくめる。
こちらからも向こうからも開けられなくなってしまった扉。

一体、この閉ざされた扉をどうしろと?

「明日になれば状況が変わってる可能性もある。今日はもう遅いってことで、おやすみの挨拶して寝ようぜ」

伏黒さんはわたしの頭をぽんぽんした後、大きな欠伸をしながらロングシート式の座席に寝てしまう。

「え、えっと、何か伝えなきゃ…」
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