第47章 五条悟&夏油傑 親友の彼女-拾-
俺の子どもは両方とも男の子。
傑の子どもは両方とも女の子。
おむつ交換はいいくせに風呂入れてやると言っても絶対に首を縦に振ろうとしない。
「娘ができたら僕もそうなると思う…?」
「どうだろ。やっぱり女の子欲しいの?」
「んー…」
夜、なまえと一緒に子どもを寝かしつけながら今いる子ども達の小さな頭を撫でる。
「僕ちゃんと親やれてる?」
「うん。ちゃんとパパやってるよ」
「そっか。ならいいや。なんかさ…子どもを可愛がる傑をみてると自分は親になれてないんじゃないかって思って」
子どもを育てると考えた時、術師として鍛えて強くすると考えてしまう節がある。
けれど傑は好きなこと、興味があることをトコトンやらせたいというスタンスだから自分は親としてどうなのかと思ってしまった。
「子孫を残すって考えた時、悟は家を存続させるためって考えたなら自然だと思うよ。何も術師が不幸だって思ってるわけじゃないでしょ?」
「ああ、呪力がない方が恵まれてないって思う。なるほどな。その差か」
傑もなまえも非術師家系の出身だからたまに常識がズレてんじゃないかと思うことがあった。
術師の家系にも年の近い連中はいたが自分から近付きたいとも思わなかったし、ザコにしか見えなかった。
傑と初めて出会った日、面白いやつだと思ったから「おい前髪。呪術高専に来い」と俺が誘ったのだ。