第47章 五条悟&夏油傑 親友の彼女-拾-
「なまえを孕ませた罰だよ。有難く思ってよね」
「ああ。私は世界一の幸せ者だよ」
傑はなまえを妊娠させた時、尋常じゃなくショックを受けていた。
中絶するのもしないのも返事がなく、ただ自分と同じ術式が体に刻まれたら確実に不幸になってしまうの繰り返し。
呪霊操術は最強だと思っていた。
なまえを通して呪霊を取り込むのがストレスと聞いてから考えてはいたが、何がストレスなのか、不幸になるのか本人は一切口を割ろうとしない。
そんでようやく教えてくれた味の名は…
「皆は知らない呪霊の味を取り込んでるんだから常に罰ゲーム受けてんのと一緒か」
「君だってそうだろ。まともに空も見れないじゃないか」
「僕のは有能すぎるだけなの」
「私の術式だって有能だよ」
「ふふっ。二人とも不憫だね」
「「ああ、ホントにね…!」」
傑と一言一句かぶった。
空は人を見るよりマシだがどこもかしこも情報量が多くて裸眼だと疲労する。
セックスに限ってはなまえの顔見たいし、見逃したくないし、普通の討伐任務より目だけ局所的にしんどくなるけど、ただひらすらに愛する女を見たいのだ。
「じゃあそろそろ教えてよ。街でアンケート取ったらうんこの味が第一位に輝いたよ?第二位も聞きたい?」