第43章 夏油傑 親友の彼女-陸-
「意地悪なこといってごめんね…。
好きと告白されて以来、嬉しすぎて現実味がないんだ。
幸せ過ぎて夢かと思ってしまう」
「いっぱいエッチなことしてるのに…?」
「いまだに同じベッドで目を覚ましても夢かと思ってしまう。なまえが夢に出てきたら、夢だとわかっていてもずっと見続けたいと思ってしまうから」
欲張りな彼女に必要とされて嬉しかった。
彼女は私の気持ちを知ってて必要としてくる。
想い合っているからこそ自分一人で答えを出すべきではないとわかってはいるが。
「ここは現実だよ。幻を見せる呪霊が出てきたらどうするの…?」
「祓って…取り込むよ」
「あやしー」
「気のせいさ。おまんこでもイクイク覚えて、気持ちいいセックスできるエッチな体になろうね」
話を逸らし、集中できていないキスをする。
夢の中でもなまえは友達という距離感にいる。
イチャイチャしたくてもいうことを聞いてくれず、私はいつも仲間として守る行動に出てしまう。
夢に出てくるだけで嬉しいのにエッチな方向に持っていけたらと目覚めたら妄想しなおす。
それでオナニーするといつもより早くイけるのだ。
本当になぜ、親友と同じ人を好きになってしまったんだろう。
どうでもいい相手なら奪える自信があった。
その程度の色目を使う女性しか相手にしなかった過信かもしれないが。
なまえは一見すると誰にでもチヤホヤされたい部類の女の子かと思ったが、術師として自分の役割をしっかり理解した自立した女の子だった。
だから二か月遅れて入学したのもすんなり納得がいく。
その瞬間からなまえと二人きりで話したくて、
ずっとすれ違う程度の挨拶だったからものすごくもどかしかった。