第38章 夏油傑 親友の彼女-壱-
含ませた言い方をすればなまえは興味を持ったように目を輝かせる。
純粋に興味があるのは喜ばしいが心配の種でもある。
「どうする?私の心の準備はできてるよ」
「…うん。やってみたい」
室内の照明を消して、ベッドサイドランプの明かりだけを灯す。
シーツを汚さないようにタオルを敷き、
女体をタオルで隠して仰向けになってもらう。
「緊張してきた…」
「私の顔が怖かったらアイマスクするかい?」
「ううん。傑のこと一度も怖いと思ったことないよ。
格好良いし頼りになるし、今もずーっと尊敬してる」
何気なくさらっと褒められ、鼓動が速くなる。
「あんまり褒めると悟が妬くよ」
「かもね。でも本当にそうなんだもん」
告白したらなまえはどんな返事をくれただろう。
悟と何となく付き合ったのなら私も…
なんて甘い返事を期待してしまう。
「いろんなツボを触っていくから、もし気分が悪くなったりしたら遠慮なく言ってね。性感マッサージはコミュニケーションが大事だから」
「わかった。気分悪くなったら遠慮なく言うね」
アロマローションを手に塗りたくり、ひと肌に温めてから首のあたりをヌルヌルなぞっていく。
「あっ…いい匂い…気持ちいい…」