第33章 七海健人 夫婦交換しよ?-壱-
目の前にいるのは陽じゃない男の人。
夫婦交換が頭によぎり自分から甘えようとしている。
けれども夫に避けられすぎて…
どんな風に求めたらいいのか分からなくなってしまった。
「なまえさん…。そんな目で見られたらキスしたくなる」
ぐっと引き寄せられるように唇同士がくっつく。
ゆっくりその唇が離れると
オスを剥き出しにした色っぽい眼差しで射られ、見つめられるその先から高揚していく。
「っあ、はぁ、ん」
触れ合うだけの優しいキスから、舌を絡め、だんだん激しさを増していく。
(やばい。キスだけで感じちゃう…!)
陽とキスしても感じられない背徳感のあるキス。
それ以上に健人さんのキスが上手すぎて、
上半身に電流が流れたようにビクビクっと跳ねる。
「軽くイきましたね」
「はぁ、はぁ、…わたしの体…おかしいみたいです」
「どうしてですか?キスだけでこんなに感じてくれるなんて私は嬉しいですよ」
「ぁ…んふぅっ」
S気のあるキスに飲み込まれていき、浴衣の上から胸のふくらみを揉まれて、下着越しに乳首を触られる。
「ぁふっ、そこ、だめ…っ」
「どうダメなんですか?言ってみて」