第25章 伏黒甚爾 もう一回
「ふんっ!勝手にしなさい」
わたしは甚爾をおいてバスルームに入った。
あの男の声を聞いているだけで胸が騒がしい。
目隠しをされて身動きできない格好で犯されて、あの男の声だけが支えになっていた…だなんてプライドを捨てたら何もかも終わってしまう。
「!?ちょっと、なんで入ってきてるのよっ!」
「サービス…?」
「いらないわよ!」
「いーから。頭のてっぺんから足の指のあいだまで綺麗に洗ってやるからちったぁ大人しくしろ」
「っ…」
子ども扱いされるように頭をくしゃっと撫でられ、バスチェアに座ると髪を洗い、泡立てたスポンジで腕や脇、背中も胸も洗われて、拍子抜けするくらいアソコもあっさり洗われる。
「…なんだよその目。ご不満か?」
「べっ別に…」
動揺している自分がバカみたいだ。
甚爾が少しでも嫌味に笑ってこようものなら言い負かしてやろうと思ったのに。
最後は膝から足の甲に向かってなぞられ、ちょうどいい力加減で足の指まで洗われる。
「…上手いわね…」
「お気に召したようで何より。
ついでに脚のマッサージでもしてやろうか?」