第23章 夏油傑 浮気
「はぁぁ…わたしの趣味が悪いんだろうか…」
「男性に求める基準は?」
「顔、ガタイ、あとは…キス」
「その流れでホテルへ直行ですか…。危ないなぁ」
あらかた経緯を知っている夏油くんがポツリと呟く。
中身なんて探り合っていたら一分一秒がおしい。
「…写真あるよ。みる?あと自分では消せないからデータを抹消してほしい」
「いいんですか?本当に消しますよ?」
「いいよ。前の写真も消せてないし」
復縁したいとも考えられないし、ちょっとは考えたけれど相手にすがるのも虚しかった。
「…どう?わたしの男だった猿共」
「相当酔ってますね…。でも系統はわかりやすい」
「そういう男性がいたらぜひとも紹介してほしいです」
「んー…」
夏油くんは何かと顔が広そうだ。
プライベートは全く知らないけど人当たりはいいし、男女問わずモテるって話はよく耳にする。
「最後はトドメのキス…」