第20章 五条悟 脱ぎかけの衣類
「…無理そうだったら思いっきり突き飛ばして。
なまえのこと大事にしたいけど
ずっと頭ん中でそーいうことばっか考えてて…
ハッキリ言ってマジ余裕ねぇ」
悟先輩に想われながら頬を撫でられ、性急すぎる展開を受け入れたくなる。
いつも自信たっぷりな先輩でもこんな顔をするから。
「あんま見ないでよ。恥ずい」
「ん…」
引き寄せられる顔の近さに目を閉じると唇が重なる。
ゆっくり唇との隙間ができ、彫刻のような美しい顔が息をしたようにフッと笑う。
「ホント嬉しいよ。
…ちゃんとキスしたいのに顔がニヤける」
「ヘンな顔してないですよ…?」
「え、そう?格好良い?」
「はい。格好良い先輩です…」
そう言うと、悟先輩の表情に締まりがなくなる。
格好良いのに時々可愛らしくて、わたしまで笑ってしまいそうになる。
「今笑ったでしょ」
「いえ、笑ってないです」
「笑ってる。なまえの可愛いほっぺが上がってるもん」
ちゅっちゅと頬を軽く吸ってきて、くすぐったいキスに思わず笑ってしまう。
次第に性的なキスに変わり、舌を突いて侵入してくる。