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江戸でおむすび屋さん始めました!

第4章 愛情いっぱい塩むすび


こうしてお店は繁盛してるけどやっぱり、みんなに食べてほしいのはシーチキンマヨネーズのおむすびだ。今はマグロのマヨネーズ和えのおむすびを提供してるんだけど、どうにかしてシーチキンを作りたいと思っていた。この時代は食品の加工がいかに難しいかを思い知らされた。工場や機械があるわけでもないので上手くいかない。それもそうだよね。
自家製のツナってどうやって作るんだろう?考えたこともなかったな。私の今までの知識でなんとかできないかなー?
そういえば、缶詰に入ってる魚の加工品って油で漬けてあるよね。じゃあ、買ってきたマグロも油で漬けるといいのかな?

でもあの肌色っぽくするにはー。それに魚の臭みを消すのにニンニクや生姜を入れた方がいいのかなー?でもこの時代ってニンニクはなさそうだから生姜かな?香辛料で味をつけるのはありだよね。

あとは今度、魚屋さんに行った時にマグロの種類を色々見てみようっと。それにマグロじゃなくてもカツオでもできるかも?だって鰹節があの色なんだよ?と頭の中を巡らせながら料理に取り掛かった。

そして翌日、私はすぐに行動に移すことにした。魚屋さんに出向き、マグロとカツオを買って両方作って食べ比べすることにした。この時代は切り身の魚が売っているのはほとんど見かけず、そのまま売っているので魚の処理や卸すことが大事になってくる。
幸いにも実家でもよく魚は捌いていたのでお手のものだった。しかし、マグロは捌いたことなくカツオだけ自分で捌くことにしてマグロの方はお店の人に捌いてもらった。早速、自分のお店に戻りカツオを捌く。
お鍋に入れてそれぞれ別に入れて、すりおろした生姜を入れて油を注ぐ。
「香辛料は何にしようかな?」
とりあえず塩をぱらりとかけて山で取ってきた野草を入れて蓋をして火にかけてみた。本当はコショウがあった方がパンチが出るのかもしれないけど、この時代にコショウなんてものはまだない。
ツナって加工してあるからそのまま食べられるんだもんね。だったら火を通さないといけないかな?と思い、思いつきのままやってみることにした。
火は通っても味がこれで決まるかどうかはわからない。味見してみて違ったら調味料を足せばいいかと思った。
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