第4章 錬金術師の苦悩
「ご存じの通り私は平均の体温が一般の人より非常に低いです。そのため今回のように大きな怪我をしたり骨を折ったり風邪を引いてしまうと、発熱しやすくなってしまうんです。免疫がないぶん余計に。ですから何かあった場合対処できるようにと怪我をしたり何かあった場合は昨日のようにリザさんや大佐などが私の側で看病すると言うのが義務付けられていると言うわけです」
ただ、それは私がまだ子供の時の話であって今はもう一人でどうにかできるのに、なかなか聞き入れてもらえない。
まぁ、昨日の出来事を考えると聞き入れてもらえないだろうなとは思う。
「だったら……」
「はい?」
「オレを、オレ達を頼ってくれよ。確かにあんたからしたらオレはガキかもしれないけど、それでも支えることはできるかもしれないだろ。大佐たちが傍にいないときは、オレ達が傍にいるんだから、少しは頼ってくれ」
まさかエドワードくんからそんなことを言われるとは思っていなかった。
大きく目を見開くと、彼は恥ずかしくなったのか慌てて資料で顔を隠した。
耳まで真っ赤にしている彼の姿を見て、嬉しくなると同時に哀しくもなった。