第14章 鋼の錬金術師
「めし~~~、どこ行った~~~」
キツネを追いかけるも、途中で見失ってしまった。
二足歩行の動物は四足歩行の動物には勝てないのか……。
「兄さん!」
ぜーはーと息を切らしながらキツネを探していると、アルが肩を叩いた。
指さす方向を見ると、大きな木の根元に小さな穴があってそこには二匹の子キツネがいて、そこにウサギを咥えたキツネが姿を見せる。
「子供がいたんだ……」
「母親……かな」
地面に置かれたウサギは子キツネたちによって肉を食われていく。
はじめて目の当たりにする動物界の食物連鎖に、肉を食べたいと言う欲望は消え失せた。
グロい……。
「肉はやめて魚にしよう……」
「うん……」
そこらへんに落ちていた木の棒に、これまたそこらへんに落ちていた細い縄をくくりつけいざ湖で魚釣り!!
何匹釣れるかなぁ、たくさん釣れるといいなぁ。
1時間経過。
収穫なし。
3時間経過。
収穫なし。
6時間経過。
収穫……なし。
「……キツネって食えるのかな」
「落ちつけよ」
これが落ち着いていられるか、弟よ。
もう夕方だぞ。
丸一日なにも食ってないんだぞ!!
その時だった。
オレの釣り竿が勢いよく引いた。
力いっぱい釣竿を持ち上げると、魚が!!
釣れた!!!
急いで火を起こして魚を焼き始める。
やっと、やっと、飯にありつける……!!
「「いただきまーーー……」」
ズンッ。
地面が揺れた。
後ろを振り返ると、獣男が鼻息を荒くして現れた。
何でこんな時に……!!
「あ!!」
獣男から距離を取るために焚き火から遠ざかったら、そいつはオレ達が苦労して捕まえた魚を横取りして一口で食べやがった。
キツネといい獣男といい、なんで人の物を勝手に横取りすんだ!