第14章 鋼の錬金術師
オレ達は日が昇るまで身を隠す他なかった。
おちおち寝てもいられない。
というか……、
「猛獣いないって言ったくせに……」
「猛獣よりやばそうなのいるじゃんか~~~」
息を切らしながら、昨日寝床を作った拠点へと戻った。
とりあえずご飯を探さなくちゃ。
昨日の夜から食べていないし、逃げまわったせいで余計に腹が空いている。
ナイフで木の枝や蔦などを切って罠を仕掛ければ、まんまとウサギが引っかかってくれた。
てきとーな罠でも捕まるもんなんだなぁ。
「―――で。どうやって食べるの、これ」
逃げないようにウサギの足を縛ったのはいいけど、アルの言うとおりこのまま食べるわけにもいかない。
オレの手にはナイフが握られている。
次にやることはわかっている。
わかっているけど……。
うるうると黒い瞳でオレたちを見つめるウサギを見てしまうと、そんなことできるわけがなかった。
「……やっぱ、おまえやれ」
「やだよ!兄さんがやってよ!!ボク、動物を殺した事無いもん!!」
「オレだって無ぇよ!!」
「いつも面倒な事はボクに押しつけて!!」
「なにをーっ!?」
ぎゃわぎゃわと兄弟喧嘩を始めていると、草むらから一匹の狐が姿を現し、オレ達のウサギをかっさらっていった。
ようやく捕まえた食料を、横取りするなど許せん!