第2章 炭鉱の街
「……成程な。大佐がなんで急にオレ達に護衛を付けるとか言い出したのか漸く理解した」
「どういうこと、兄さん?」
「オレ達は元の身体に戻る手がかりを探している。は俺達の護衛として必然と一緒に手がかりを探すことになる。……大佐はあんたに元の身体に戻って欲しいと思ってんだ。だからオレ達に護衛を付けた」
「大佐なりの気遣いってこと?」
「……まぁ、理由はどうあれあなた方の護衛であることは変わりません。女性に護られるのは癪だとは思いますが、あなた方が目的を達成するその日まで、護らせていただきますので、よろしくお願いします」
深々と頭を下げれば、アルフォンスくんも「お願いします」と頭を下げた。
エドワードくんはというと、髪の毛を乱暴に掻きむしって「足手纏いだけはごめんだぜ」と生意気な言葉をくれた。
でもこれは彼なりに私を受け入れてくれたんだろう。
少し照れくさそうに窓の外を眺めるエドワードくん。
優しくて不器用な人だ。
彼等の未来を護らなければ。
それが、たくさんの命を奪った私たち大人の役割だから。