第13章 あんたたちの代わりに
ウィンリィさんの指示に従いながら私とパニーニャさんはできる限りのサポートに回った。
眉間に皺を寄せて歯を食いしばりたくさんの汗を流し顔を真っ赤にさせるサテラさん。
「ゆっくり息を吸って吐いてください。私に合わせて」
サテラさんの呼吸が浅くなっていることに気が付き、一緒に呼吸を繰り返す。
痛みでサテラさんの悲鳴が部屋中に響く。
見ているこっちまで苦しくなってくる。
「頭!!見えてきた!!」
ウィンリィさんの焦った声が悲鳴の中に混じって聞こえた。
生まれてくる……!!
実感なんてなかった。
ただ、赤ちゃんが生まれてくると言う事実だけが私の頭の中を支配する。
「サテラさん!!力抜いてください!!いきまなくて大丈夫です!!」
私の言葉にサテラさんは何度も小さく頷いた。
「ゆっくり、ゆっくり抜きます……!!」
そしてついにその時はやって来た。
ふぎゃあ、と小さい泣き声が私の耳に飛び込む。
ウィンリィさんの両手には小さな命が抱えられていた。
清潔なタオルで濡れている身体を優しく拭き、臍の緒を紐で縛り消毒したハサミで切った。