第13章 あんたたちの代わりに
「エドとアルはお湯を沸かして」
「どっ……どれ位?」
「たくさん。パニーニャはタオルをあるだけ集めて。リドルさん、消毒用のアルコールありますか。それとサテラさんの枕元に飲み水を」
ウィンリィさんの的確な指示にみんな従い、家にあるだけのタオルやアルコールをかき集める。
何をやっているんだ、私は。
今は自分のことなどどうでもいいだろう。
目の前に救える命があるんだ。
私は息を大きく吸いこみ「ガーゼがあるならそれもあるだけ集めてください」とリドルさんにお願いする。
はっとしたようにウィンリィさんが私を見た。
綺麗な青い瞳が揺れている。
そうだ、彼女だって怖くて自信なんてないんだ。
それでも決心したんだ。
「私がサポートします。頑張りましょう!!」
「は、はい……!!」
彼女の背中を優しく叩き、サテラさんのいる部屋のドアノブに手を掛ける。
その時、エルリック兄弟が私たちの名前を呼んだ。
「がんばれ!」
その言葉だけで、胸の内が熱くなる。
それはウィンリィさんも同じらしく、先ほどまで震えていた手が今は止まっている。
「パニーニャ。中で手伝ってくれる?」
「うっ……うん!」
テーブルに集めてもらったタオルや準備してもらったお湯を置いて、私たちの戦いが始まる。