第13章 あんたたちの代わりに
中からは「フタが開かない」とか「動いてもない。ネジ巻いてみようかな」と声が聞こえる。
いや、人の物を勝手にいじるんじゃない。
しかもそれ盗んだ物でしょうが。
私一人、処罰をどうしようかと考え、ふと横にいるエドワードくんをみると、眉間に皺を寄せ焦りと怒りを含んだ表情をしていて、勢いよく店の扉を開けた。
「動かすな!!………フタも開けるな!!」
盗まれたことよりも、フタを開けられることに怒っているのか。
でもなぜなのだろう。
みられたくないものでも閉まっているのだろうか。
「野郎……じゃねぇ、この女……」
エドワードくんはパニーニャというスリの女の子に近づいていくが、彼女は傍にあったツボを片足で持ち上げると、勢いよく投げ飛ばした。
「のわーーーーーー!!それ、80万するツボーーーっっ!!」
「えっ!?」
「うおお!?」
店主の慌てる声と金額に条件反射とでもいうべきか、私とエドワードくんはほぼ同時にツボを掴んでいた。
よ、よかった……。
もし割れてしまったら、誰がそんな大金を……。
請求書を大佐におく……れるわけないから、やっぱり私だったんだろうか。
でも、結果的に割れなくて良かった……。
「追いかけるぞ!!」
「は、はい!!」
安心感で脱力してしまった私だったが、エドワードくんの声に、びくりと身体を揺らす。
民家の屋根をすばっしこく走る彼女。
なんと身軽なんだろう。
エドワードくんと私はパニーニャさんを追いかけ、アルフォンスくんは先回りして彼女を追い詰めることに。