第13章 あんたたちの代わりに
手あたり次第、いろんな人に銀時計の落とし物がなかったかを聞き出す。
有益な情報は一つもなくて、焦りが募っていく。
「やられたな兄ちゃん」
「そりゃきっとパニーニャだね」
そんな時、整備士のおじさんたちがそう言った。
どうやら観光客をカモにしているスリらしい。
だとしたらその人を急いで見つけなくては。
どこかに売りに出されでもしたら、エドワードくんの立場が危うくなる。
おじさんたちにパニーニャって人のい場所を聞き出そうとしたら、その代わりにエドワードくんの機械鎧をじっくり見せてほしいと言ってきた。
「悠長にしている暇などないんです。今すぐに教えなさい」
こちらの非常事態を知らないとはいえ、物を盗まれたのだから少しは配慮できないものか。
半ば脅す形になってしまった。
もし始末書を書く羽目になったら、エルリック兄弟とウィンリィさんに助けてもらおう。
おじさんたちにスリの居場所を聞き出し、急いでそこへ向かう。
西通りの裏路地にあるグロッツというお店を探し回り、ようやくそれらしい店を見つけた。