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【鋼の錬金術師】紅の幻影

第9章 第五研究所






「たしか、この研究機関の責任者ってグラン准将でしたよね?」
「名目上はな」
「グラン准将?」
「"鉄血の錬金術師"、バスク・グラン准将です」
「じゃあそのグラン准将にカマかけてみるとか……」
「無駄だ」

手っ取り早い方法だと思ったのに少佐が食い気味にそう言い放ち、眉間に皺を寄せ重い口調で続けて言った。

「先日、スカーに殺害されている」
「え……?あのグラン准将がですか?」
「ああ……」

が信じられないという顔をしているところをみると、それほどの力を持った人だったんだろう。
そんな人も殺されているとなると、オレたちが生きているのは本当に運がよかったとしか言えない。

少佐は言った。
スカーには軍上層部に所属する国家錬金術師を何人も殺されている。
その中には真実を知る者がいたかもしれない。
だけど、本当にこの研究にグラン准将以上の軍上層部が関わっているとなるとややこしいことになるのは必至。
探りをいれるのは少佐たちの役目で、何かわかったら報告をする、と。



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