第7章 家族の待つ家
日が傾きかけているのに気が付いた私は「夕飯の準備をしてきます」と彼らに伝えれば、ぐううと盛大な音が聞こえた。
音の聞こえた方へ目をやると、どうやらエドワードくんのお腹の音だったようで「ハラ減ったな」と口を大きく開けて笑った。
家に戻り、シャワーを浴びて私達は最後の夕飯を頂いた。
「オレ達の師匠が"精神を鍛えるにはまず肉体を鍛えよ"ってんでさ。こうやって日頃から鍛えておかないとならない訳よ」
「それでヒマさえあれば組み手やってんの?そりゃ機械鎧もすぐ壊れるわよ」
「まぁ、こっちはもうかっていいけどねぇ」
「ふむ、しかし正論ではあるな。健全な精神は鍛えぬかれた美しき肉体に宿るというもの。見よ我輩の……!!」
「アル、そこのソース取って」
少佐の言葉を遮るエドワードくん。
クスクスと笑っていると、ピナコさんが私のコップにビールを注いだ。
「今日くらい、いいんじゃないか?」
「ありがとうございます」
何時ぶりだろう、お酒を飲むのは。
ぐっと一気に飲み干せば「いい飲みっぷりだね」ともう一杯注いでくれた。