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【鋼の錬金術師】紅の幻影

第7章 家族の待つ家





そんなことを想像していると、アルフォンスくんが明日の予定を聞いてきた。

「昼間の君達のように日向ぼっこでもしようかなと思っていました」
「さんが日向ぼっこしてる姿あんまり想像できないや」
「昼間のあなた方の姿を見ていて、気持ちよさそうだと思ったので。実は一度もしたことがなかったので、興味があります」
「そうなの?本当に気持ちいいんだよ。小さい頃、兄さんと一緒に庭で日向ぼっこしていたらいつの間にか寝ちゃってて、起きたらブランケットがかかってて。不思議に思ってたら隣で母さんも寝てることに気が付いてさ。ボクたちが風邪を引かないようにって掛けてくれたみたいだけど、母さんもそのまま寝ちゃったみたいで!恥ずかしそうに母さんは笑ってたけど、すごく嬉しかったな。……って、ごめんなさい。ボクばっかりつい……」

夢中で母親との思い出を語るアルフォンスくん。
エドワードくんもそうだけど、本当にお母さんのことが大好きなんだと伝わってくる。
だからこそ気になった。
彼ら兄弟の口から、一度も父親の話が出てこないことに。
仲が悪いだけなのか、それとも父親との思い出が無いだけなのか。
いつか、父親の話もしてくれるだろうか。
してくれると、いいな。



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