第7章 家族の待つ家
ぼうっと兄弟を見つめていると、急にエドワードくんが立ち上がった。
ばちっと目が合う。
「」
「なんでしょうか」
「今から、母さんの墓参りに行ってくる」
機械鎧が直ればすぐにでも中央にいくため、やることがなく暇すぎる今の時間を使って行ってくるらしい。
アルフォンスくんは自力で歩けないうえ、少佐に担いでもらうのも悪いからとお留守番のようだ。
「気を付けて行ってきてくださいね」
「………おまえも来るか?」
思ってもいなかった言葉に目を見開くがそれは一瞬のこと。
私は小さく首を横に振った。
「私がいてはゆっくりお母様とお話できないでしょう。積もる話もあると思うので、それを邪魔することはできません」
「そっか……」
「次の機会にきちんとご挨拶いたします」
「そんなかしこまることでもないけどな」
エドワードくんは少し微笑んで家の中に入り、着替えを済ませ、家を後にした。
小さくなっていく背中を見送り、私もまた手伝いをするためにピナコさんのところに行く。
すると、薪割りを終えた少佐とピナコさんが話をしているのが見えて、話の邪魔をするのもなと悩んでいると「そこにいないでこっちへきたらどうだい」とピナコさんに声を掛けらえた。