第7章 家族の待つ家
「そういうわけで大至急やってほしいんだ」
「うーん。腕だけじゃなくて足も調整が必要だね」
ピナコさん曰く、足の方は元があるからすぐに調整できるが、腕の方は一から作り直さないといけないという。
「一週間くらいかかるかな」
できれば早く出発したいのだろうエドワードくんは不安そうにピナコさんにそう尋ねる。
だが、こればかりは時間がかかるだろうし職人である彼女たちを急かす訳にもいかない。
そう思っているのも束の間、ピナコさんは一度キセルをふかすと、「なめんじゃないよ」と不敵に笑った。
「3日だ」
「か、かっこいい……!!」
思わず声に出ていた。
「削り出しから組み立て、微調整、接続、仕上げと……。うわ、カンペキ徹夜だわ」
機械鎧の工程など知らないが、素人の私からでもものすごく大変な事だけはわかるのだ、機械鎧を付けているエドワードくんはその大変さがもっと分かるのだろう。
徹夜で作業するウィンリィさんに「悪いな、無理言って」と労いの言葉をかけた。
「一日でも早く中央に行きたいんでしょ?だったら無理してやろうじゃないのさ」
「か、かっこいい……!!」
思わず声に出ていた。