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【鋼の錬金術師】紅の幻影

第6章 希望の道






「それとエド。お前さんにも言っとかなきゃならないことがあるんだった」
「オレに?」

きょとんとするエドワードくん。
ヒューズさんは眼鏡を押し上げると先ほどまでの優しさとは打って変わって、腰のホルダーから拳銃を抜くとどす黒いオーラを纏わせ忠告する。

「"嫁入り前のうちの娘に手ェ出しやがったらただじゃおかねぇぞ"」

凄まじい迫力のヒューズさんに、私もエドワードくんも誰も何も言えなくなった。
手を出すだなんてそんなこと彼がするわけないのに。
どこまでも心配性なんだから。

そして、出発の合図が駅に流れる。
けたたましいベルの音とともにゆっくりと汽車は動き出す。

「ヒューズさん!今度セントラルに行きます!!絶対に!!」
「おう!!必ず帰って来いよ!グレイシアもエリシアも待ってるからな!!」
「はい、必ず……!!」

小さくなっていくヒューズさんを見つめながら微笑み、窓の外から手を振った。
それを見たヒューズさんはハートをまき散らしながら大きく手を振り返す。










































小さな約束から伝わる確かな温もりを私は大事に抱きしめた。






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