第4章 錬金術師の苦悩
調べものあヒューズさんに任せるとして、やはり気になるのは錬金術の分野。
一体、何と何を組み合わせれば話せる合成獣の錬成に成功するのだろうか。
どれだけ調べても研究材料は明記されていない。
暗号化もされていない。
タッカーさんは何を隠しているのだろう。
昨日と変わらない考え事だけがぐるぐると頭を駆け巡り、昨昨日と同様、時間だけが過ぎていく。
時間にして約2時間。
部屋に電話の音が鳴り響いた。
きっとヒューズさんだ。
思っていたより早い電話に驚きながらも私は受話器を耳に当てた。
「はい、アールシャナです」
『、ショウ・タッカーのことなんだが……』
「なにかわかりましたか?」
『ああ。確証はないが、ショウ・タッカー……こいつは思っていたよりヤバいやつかもしれない』
ヤバい……?
心臓の音が大きくなっていく。
嫌な予感はどうしてこうも当たってしまうのだろう。
外れて欲しいと思った私が馬鹿みたいじゃないか。