第3章 君の夢の中に入りたい
夢の世界からの脱出、という撮影を終えて。
「いやぁ、今回のはなかなか大変だったね〜」
とドズルさんが言うと、ぼんさんが軽く笑いながら、だけどストーリーちょっとおかしくない? とツッコミを入れた。
「本当に大丈夫なんかね、この企画」
とぼんさんが言えば、MENがケラケラ笑いながら、オリの中からほぼ全員出ましたからね、と話続ける。
「でもまぁ、面白かったと思いますよ?」
「うん、僕も楽しかった!」
とおらふくんも言い、俺も賛同の意を示したのち、自然と夢の話をする流れになったのだ。
「それにしてもぼんさん、最近夢見ました?」
最初に話を振ったのはドズルさんだった。見たかなぁと呟いているが、どうせ忘れただけなんだろうなと思っていたら、やはり忘れたな、と返ってきた。
MENにいたっては、自分がリアルでTNTになった夢を見た、と明らかな大嘘をつき始めるし、おらふくんはそれはヤバイと楽しそうに笑ったが、そんな作り話やめないさいよとぼんさんに言われて話は終わった。
「自分はぐっすり寝たから」
と俺は答えて夢なんて見なかったと言えば、必要以上に聞かれることはなかった。本当はおらふくんが出てきてそういう夢を見たことがあるなんて、絶対言えない。