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私が嫌いな私なんて○したっていいじゃないか(短編集)

第8章 風邪をひいた日


渚side
殺せんせーが遊夢ちゃんの様子を見てくるって出て行ってから30分が経過した。本当に授業をすっぽかすつもりだろうか。何があったんだろう…


「渚君ー、せんせーの様子見に行こうよ。自習よりは全然面白そうだし」
「うん」

実際僕も心配だったからこっそり様子を見に行った。声が聞こえてきたのは…療養室?
なんだ、もう帰ってきてるじゃん










「―――お前ついに手を出したのか!」
「ち、違いますって!ですから早稲田さんはシングルファーザー家庭であるが故どうのこうの――」


「先生?帰って来てたなら授業…」
「キャーーーーーーー!!!!」

ドアを開けると先生が急に絶叫した。僕等は黙って耳を塞ぐ


明らかに様子がおかしい。そう、それは下着ドロ疑惑の時の反応にそっくり…


と、殺せんせーと烏丸先生の間に人影が見えた。どうやら寝てるみたいだけど…



「…?遊夢ちゃん?」
先生の肩がびくりと跳ねた


「誘拐…」
「引かないで下さい、カルマ君!!
ってだから勘違いです!!」


先生の話によると連絡が取れない為彼女の家に訪問した際、リビングでぶっ倒れてたらしい。両親は仕事で既に出払っていたようなので面倒を見る為に学校まで連れてきた、と。


「それどうやって遊夢ちゃんに説明するの…」
「にゅ…(汗」
「しかも不法侵入とか拉致とかもう完全に犯罪者じゃーん」

カルマ君の一言がとどめを刺し、殺せんせーはめそめそと泣きだした


『う…』
その時、遊夢ちゃんがうめき声を上げる。起きたみたいだ。

「おはようございます早稲田さん。体調はどうですか?」

『……
あつい、だるい、あたまいたい』

「は、はいっ!冷えピタ張り替えます!!」
起きた彼女は不機嫌そうだった。まあ具合が悪くて辛いなら普通だよね…

殺せんせーは解熱剤を飲ませ、再び寝かせた



「殺せんせー、ちなみに体温は?」
「現在38.4℃です」
「高っ」



寝巻から見える首筋に手を当てると確かに熱い。じんわり汗もかき始めている。

「でもここにずっといる訳にもいかないでしょ?僕等も授業受けなきゃ…」


「仕方ないわね、私が見てあげるわよ。大した授業数ないし」
というわけでその場は若干ツンデレ気味に言ったビッチ先生に任せた
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