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私が嫌いな私なんて○したっていいじゃないか(短編集)

第5章 メイド喫茶でのハプニング


『よし、これだけあれば動画にできるな』

スタッフさんから預かったビデオカメラの映像を確認して、どこを抜き取るか、カットするかを決める

「Mineさん、休憩降りてー」

『はーい』

後は普通に淡々と仕事をこなせばいいから簡単だ。店は今までにない繁盛ぶりを見せているようだ。今はSNSが発達しているから情報の到達が早い。だからこそできる企画という物だ

伝票を見ると指名が入ってた。この姿だから指名が入るのもおかしな話ではない。待たせないように小走りする


『えーと、24番テーブルだから…』







ン?







遠くに見える……見覚えのある二人組


いや、まさかな。うん、こういう偶然……うん、まさかな。



視線がバチッと合うと背の高い方が手を振る

『(お前!!)』
















「へーホントにひつじちゃん働き手として来てたんだ」
『追い出すぞ』
「ごめんて
で、今は客なんだけど?」

傍に来た私ににっこにこで話しかける赤羽さんと、相席で少し恥ずかしそうにしている渚さん
「ごめんね、なんか行こうって聞かなくって…」

そう言えばこいつは情報網の鬼だったわ…一つため息をついて仮の笑顔に戻しテンプレ通りに進める

『ご注文はお決まりですか、ご主人様』

「(ご、ご主人様…///)」
顔を覆う渚さんは一旦スルー

「俺はイチゴパフェとラテでいいよ」
『ベリーラブラブアラモードとみるきぃサービスラテですね』

クソ!!言わせるな!!恥ずかしいんだよ!ぶっちゃけこっちも!!

『そちらは…』
「あ、えと…
く…くまたんのパンケーキセットで…///」
渚さんは律儀に言ってくれるからありがたい

『……以上で?』
「あ、だけで!!」
『かしこまりました』

「ねーにゃんとかやらないのー?」
『関門はここからなんですから、大人しく待っててください!!』

はー…さっきまでは配信と同じでMineモードで何とかなったのに…なんであの二人の前だとそうもいかないんだろ…



『お待たせしました…』

「ねえ、言って」
『………ベリーラブラブアラモード、みるきぃサービスラテ
、くまたんのパンケーキセットになります…』
く、屈辱…!

駄目だ駄目だ、これは仕事、これは仕事。対価があるなら手筈通りにやるのが私の義務
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