第5章 投影
ドアを開けたその先には前に見たメインルームの内装と、
死んだ筈の ヒロと松田 の姿だった。
名前「お前等…何でいるんだ。今鉢合わせるのは困るんだがな。」
松田「もう遅いだろ」
ヒロ「“戻る”の?」
名前「いや、今は戻れない。」
沖矢said
名前の言葉を聞いた白衣を着た男性が彼女の腕を取り、脈を図る仕草をした。
ヒロ「じゃあ、どうする?」
名前「取り敢えず、此処のメンバーを紹介しようと思ったんだよ。お前等以外のな。」
松田「なあゼロ、本当に俺等が死んでると確信していたのか?」
名前「松田、それ以上はやめろ。ただでさえパニック状態の人間を追い込むんじゃ無い。」
松田「でもよ、そんな単純な人間じゃないんだよ此奴は」
名前「お前は単純だけどな。」
あ?と言いながら名前に向いた黒髪の彼は白衣を着た男性に背中を向けた瞬間背後で何かを打たれたように、身体の力を抜いた。
名前「シオン、医務室運んどいて。」
黒髪の彼を軽々持ち上げると名前にお辞儀をしてその場を去っていった。
名前「さて紹介しよう。」
時々見る“何も起きていなかった”という程の流れだ。
名前は話を続けた。