第1章 再演
彼の発言に目を細め、呆れながら席を
立ち上がり、それぞれに指示を出した。
「シオン。手加減はしろ。それと状況に応じて情報を開示し、後で報告。」
シオン「了解しました。」
「ノア、キミの事を話しても構わない。だが必要以上は話すな。」
ノア「了解しました。」
「キャル、現場の映像や写真があるなら見せてやれ。それ以外も必要なだけ開示しろ。」
キャル「了解しました。」
小型の通信機を取り出し、通話状態にする
「聞こえていたなフィル?シオンにやられ過ぎたら面倒を見てやれ。」
フィル『了解しました。』
その通信機をノアに手渡すと彼等は
彼を囲い、話し始めた。
その場を任せて1人船内を歩く。
潮風に少し当たってから自室に戻り、ベッドに身を潜ませた。
××side
司令と呼ばれたその子は部屋を出て行き、其処にいるメンバーに俺は囲まれた。
シオン「貴方が潜入していた組織は黒づくめの組織ですね?」
「なぜそれを」
ノア「私には会った事がないので、覚えていないかもしれませんね。」
「君は?」
ノア「初めまして。
黒の組織にいたメンバーの1人。
コードネーム、キュラソー。」
「!」
シオン「…彼女も良い様に使われ切り捨てられた身。それを苗字司令が救い出しました。」
キャル「その時の映像と写真ね。手術したのはキミの看病もしていたフィルだよ。」
フィルと呼ばれた医者の事は覚えている。
ゼロにそっくりだった。
シオン「貴方は現在、黒の組織に潜入していたNOCだとバレています。そして我々が用意した遺体で貴方の死を偽装。一見してそれは、かたが付いている事なので、蒸し返されると我々も、その他の周りの人間も、困る事になります。勿論、貴方のご友人、降谷零にも。」
もし、俺が出ていったらゼロは組織に俺が死んだと、嘘をついたと言われ追い詰められる事になるのか。FBIだと言ったライも同じか。
「……」
キャル「?…結構話わかってくれてる感じ?」
「…ある程度は。」
シオン「何が分かりませんか?」
「…さっきの彼女が俺を助ける事ができたのは何故だ?」
シオン「司令はタイムリープする事が出来ます。事実、貴方は何度もその命を断ち、司令に苦戦を強いらせました。」
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